読書履歴
[人狼城の恐怖〈第1部〉ドイツ編] 二階堂 黎人
ライン川沿いにそびえる某古城は、いまだに一部のミステリ作家の心を捉えて離さないようです。
ということで、またしても髑髏城翻案モノに遭遇してしまいました。これで三作目。どの作品にも共通するのが、作者がカー全作品というより髑髏城とバンコランがピンポイントで好き好き大好きー、でもって、HM卿やフェル博士には比較的冷淡という点でしょうか。
もういっそバンコラン同人作ればいい。
[もののけ草紙 1] 高橋 葉介
夢幻紳士スピンオフ。幻想篇のヒロイン・手の目が主人公。一話完結で、手の目が行く先々で怪異にあいつつ、タフにサバイブしていくという内容。
おなじみの前口上、「あっしは〝手の目〟だ」「先見や千里眼で酒の席を取り持つ芸人だ」は健在。しかし成長後の手の目、なんというか若旦那に似てくるんですよねー。
もののけ草紙・ハヤカワ版夢幻紳士はおそらく1920~30年代を舞台にしているようですが、背景や書き込みでそうと判る、ミステリ黄金期および戦間期が舞台の漫画って結構レアなんじゃないかと。
[将国のアルタイル 2] カトウ コトノ
マフ君、将軍職罷免。イェアー! 楽しくなってきたぞー!
第一巻を読んだ限りでは、主人公の部下の一人も出てこないわ戦闘地帯に一人で突っ込んでいくわ、いやどうなるんだ、結局「どんなに横暴でも主人公は正しい」というナアナア展開に陥るのかと不安に思っていたのですが、戦争ジャンルの王道とでもいうべき、かたや戦争かたやビルドゥングスロマンの体裁を整え、ガシガシ面白くなってきました。
踊り子シャラから処世術を指導され、肉弾戦ではロットウルムにあっさり攻略されてしまう、現時点で最弱キャラのマフ君がこれからどう成長していくのか。かたや、ルイ将軍も着々と変態ぶりを増してていい感じです。
トクボウ朝倉草平 1 高橋 秀武
ちなみに作者名は「たかはしひでたけ」じゃなくて「たかはしひでぶ」と読む…。
警察庁警視という肩書きの割には謎の上司に虐げられていて「死にたい気分がデフォルト」の主人公が、「行政指導」の名の下に悪徳業者やヤクザにサディスティックな制裁を加えていくという内容。
徐々に明らかになっていく主人公の変態ぶりといい、各話ごとに手堅い密度があって読み終わったときのオトク感がお腹に溜まる一冊。オススメですわ。




