8月上旬に読んだ本

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[翼の帰る処〈2〉鏡の中の空〈上〉] 妹尾 ゆふ子

翼の帰る処〈2〉鏡の中の空〈上〉 (幻狼ファンタジアノベルス)

 めでたくシリーズ化しました翼の帰る処の続編も、やはり上下巻。架空の国を題材にしたファンタジーモノでありながら、質感は2時間枠の海外ミステリードラマのような味わいのあるシリーズです。上下巻ボリュームのおかげでお話のテンポは結構ゆったりめなんですが、1つ1つの出来事に意味があるのもミステリーっぽいです。

 虚弱体質で隠居願望のある尚書官ヤエトさんですが、今回はのっけからノンキャリアからいきなり大貴族に叙勲されるという災難が襲い掛かり、隠居からさらに遠のいた上に間の悪いことに、時局は次期皇帝を巡る政治闘争の真っ只中。迂闊に振舞えば首が飛ぶというシチュエーションに、今回も彼の嘆き節が冴えてます。今後ますますヤエトさんの状況が悪化しそうで、下巻が楽しみ。

[妖怪ハンター 天の巻] 諸星 大二郎

妖怪ハンター 天の巻 (集英社文庫)

 稗田先生シリーズは10年以上前にgemちゃんから借りて読んでるのですが、当時は「絵が怖い」「マニアック」ぐらいしか思うところがなかったのですが、今見るとただただ物凄いです。油絵をやってた従姉妹も1セットもってたし、もよりの美術系女子は諸星作品に必ずと言うほどはまってます。

 昨今、諸星作品と宮崎駿作品の関連性を指摘する声も珍しくはなくなりましたが、数年前、一緒にもののけ姫を見た際に「あれマッドメンだよマッドメンだよ!」とデイダラボッチを指して狂喜していたgemちゃんはまさに慧眼といえましょう。

[神曲奏界ポリフォニカ プロミスト・ブラック] 大迫 純一

神曲奏界ポリフォニカ プロミスト・ブラック (GA文庫)

 キネティック版の前半部分のエピの再編集版だそうです。キネティック版は声優さんの演技が楽しめましたが、小説版ではマティアの心情の流れがより判りやすく、感情移入もしやすくなってます。
 マティアの傷の理由は今回明らかになったのですが、実は何の情報もないマナガ側の状況もチョコチョコと触れられるだけで、一挙に謎解明とはいかない様子。このおじさんが非常に胡散臭いんですよねー。

 それはそうとキネティック版では、終盤のやり取りがとっても破廉恥でしたが、やはり小説版であっても微塵も揺らがぬ破廉恥さでした。

[神曲奏界ポリフォニカ ザ・ブラック1] 米村 孝一郎/大迫 純一(原作)

神曲奏界ポリフォニカ ザ・ブラック1 (Flex Comix)

 スピンオフシリーズの主人公も張るようになった上級精霊レオンガーラ初出エピの漫画化です。
 ポリフォニカシリーズのオリジンとでもいうべき妖精探偵社の漫画家さんに、よりによってコミカライズを依頼してしまうのね。すごいわ。まあファンとしては米村孝一郎が読めればいい、読めればいいのです。

 小説でその凶悪さが何度と無くアピールされているマナガの愛車クウォンタ・クルーガー、神曲楽師の携帯する単身楽団(漫画版はワンマンオーケストラではなく「たんしんがくだん」)が物凄いデザインになってて、原作があろうがなかろうがもはやそこは米村ワールドでございます。

[まかないこむすめ 1] 小谷 あたる

まかないこむすめ 1 (電撃コミックス EX)

 はねむすを書いている先生の商業誌連載作。全二巻で完結済。ほのぼのとした空気の漂う、なごめる漫画です。

 ヒロインの派遣家政婦・千恵子は何故か垂れ耳で、同郷人もやはり垂れ耳。
 獣耳がさほど珍しくないのか、千恵子が派遣される柳沢先生の家に同棲する、謎の猫耳猫尻尾のイケメン男子・太郎(やることがエロい)も、商店街でそれなりに認知されているという、ちょっと不思議なレトロ調ワールドが舞台です。

 部屋片付けができない女流作家とか猫耳男子とか、それとなくはねむすと共通項があって、見つけるたびにニヤニヤできました。

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